入社・退社の手続き

 労働者が入社する場合には、その労働者と労働契約を結ぶこととなります。労働契約を結ぶに当たっては、労働者と使用者の対等の立場における合意が原則です。

 また、労働条件を明示することが必要です。これには労働契約の内容をできる限り書面で確認・説明することが望ましいでしょう。例えば、労働条件を記載した書面を労働者に交付することなどが考えられます。
 労働者が退社することとなった場合にトラブルになることがないように、入社時に労働条件を明確にしておくことが必要不可欠です。

 入社の保険手続きでは、健康保険・厚生年金保険・雇用保険について手続きをすることになります。

1 健康保険の手続き

 健康保険の手続きでは、労働者とそのご家族が万一病院へかかることとなった場合に、保険の適用を受けることができるように保険者へ届出をします。また、病院へかかった場合の診療に要した費用のみならず、休職・出産・死亡などにも対応した保険適用を受けることができるようになります。

2 厚生年金保険の手続き

 厚生年金保険の手続きでは、将来の受け取ることとなる年金を正しく受給することができるように届出をします。また、将来の年金だけではなく、けがにより障害が残った場合や死亡を保険事故とする年金もあります。そういった年金受給の権利を失うことのないように正しく届出しておく必要があります。

3 雇用保険の手続き

 雇用保険の手続きでは、主に退社後に次の就業先を見つけるまでの生活を保護する失業等給付を受給するため手続きをします。その他、雇用保険の被保険者となっている間に国の指定する教育を受けることにより、その受講に必要となった費用の一部を国より援助を受けることができるものもあります。
 以上の保険手続きには退職にともなう手続きもおのずと必要になってまいります。

 このように労働者の入社・退社には気をつけるべき点や、必要となる手続きが発生いたします。当事務所ではこのような一連の手続きについて、貴社の不安や労力を払拭いたします。